東京都が在宅療養の連携拠点・医療機関一覧を更新
東京都保健医療局は2026年9月30日、「在宅療養に必要な連携を担う拠点及び在宅療養において積極的役割を担う医療機関一覧」を更新しました。掲載されている一覧の基準日は令和8年9月30日です。
東京都は、区市町村を「在宅療養に必要な連携を担う拠点」に位置付けるとともに、区市町村が地区医師会等と協議して推薦した医療機関を、「在宅療養において積極的役割を担う医療機関」として指定する枠組みを示しています。
ここで大切なのは、単に医療機関名を並べることではありません。退院後の生活を支えるため、地域の医療・介護・障がい福祉の関係者がどのようにつながるか、その役割を整理することです。
本記事は2026年10月10日号ですが、取り上げる東京都の一覧更新日は2026年9月30日です。10月10日に新制度が始まったという意味ではありません。また、一覧に掲載された医療機関が、列挙されたすべての役割を一律に実施しているわけではないと東京都は注意を促しています。
「連携を担う拠点」は何をするのか
東京都が示す連携拠点の取り組みには、地域の医療・介護・障がい福祉の関係者による会議、サービス提供状況の把握、災害時対応を含む課題の検討などがあります。
また、地域包括支援センターや障害者相談支援事業所などと連携し、退院時から看取りまでの支援を包括的・継続的に提供できるよう、関係機関の調整を図ることも挙げられています。
そのほか、急変時の対応や24時間体制の構築に向けた連携、多職種の情報共有、研修、住民への普及啓発なども対象です。これらは地域の実情に応じて必要な取り組みを実施するもので、すべての区市町村が同一の運用をしているという意味ではありません。
「積極的役割を担う医療機関」の役割
積極的役割を担う医療機関について、東京都は、夜間や医師不在時、患者の病状急変時などにおける診療支援、在宅移行に必要な医療・介護・障がい福祉サービスの確保に向けた働きかけなどを挙げています。
地域包括支援センターなどと協働して、療養に必要なサービスや家族の負担軽減につながる支援を紹介することも、取り組みの例です。
ただし、指定された医療機関が、これらのすべてを漏れなく提供するという意味ではありません。個別の対応内容は、医療機関や地域の相談窓口で確認する必要があります。
在宅療養の連携は、医療だけでも介護だけでも完結しない
在宅療養では、退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取りなど、状況に応じて必要な支援が変わります。厚生労働省の在宅医療体制構築の指針でも、これらの機能を地域で整える考え方が示されています。
たとえば、訪問診療を行う医療機関だけでなく、訪問看護、居宅介護支援、地域包括支援センター、障がい福祉の相談支援など、複数の立場が関わります。支援者が事業所の機能を知らなければ、必要な場面で選択肢として検討しにくくなります。
だからこそ、地域の関係機関に対して、各事業所の役割や対応可能な範囲を平時から伝えておくことが重要です。
一覧に載っていることと、地域で知られていることは別
公的な一覧は、地域の連携体制を把握するための有用な基礎資料です。しかし、一覧に掲載されていることだけで、ケアマネジャーや医療ソーシャルワーカーが個別の事業所の受け入れ条件まで理解しているとは限りません。
訪問診療であれば診療対象、対応エリア、訪問頻度、緊急時の連絡体制。訪問看護であれば対応可能な医療処置、看護職員の体制、相談窓口など、事業所ごとに確認すべき情報があります。
制度や名簿は地域を知る出発点であり、個々の事業所を理解してもらうには別途、情報を届ける活動が必要です。これは公的資料そのものの結論ではなく、地域連携営業の実務からの考察です。
Motherの基本は「数は質の元」
株式会社メディケアプロモーションのMotherは、介護・障がい福祉・訪問医療の事業者に代わり、地域の関係機関へ正確な情報を届ける地域連携営業支援です。
この活動で最初に必要なのは、十分な訪問件数を確保することです。件数が不十分なままでは、地域の関係者に情報を届ける機会も、質問や反応を得る機会も限られます。
「数は質の元」。まず訪問件数という土台をつくる。訪問を重ねることで地域への認知を広げ、その過程で得た質問や現場の声を蓄積し、説明や資料を改善する。活動の質を語るのは、その積み重ねがあってこそです。
不在時の資料投函も、周知のための一つの行動
地域のケアマネジャーや相談支援専門員は、訪問や相談対応のため不在の場合もあります。Motherでは、担当者と立ち話ができれば必要な情報を簡潔に伝え、不在の場合は資料を残すなど、地域への情報到達を大切にしています。
その場で紹介や問い合わせが発生しなくても、資料が手元にあれば、後日必要になったときに確認してもらえる可能性があります。訪問は即時の紹介獲得だけを目的とするものではなく、必要なときに思い出されるための周知活動です。
地域連携で伝える情報は、制度名より具体性が大切
「在宅医療に対応しています」「多職種連携を重視しています」という説明だけでは、地域の支援者が利用場面をイメージしにくいことがあります。
訪問先で伝える資料には、サービス対象、対応エリア、連絡先、相談方法、受け入れ条件、医療・介護・障がい福祉との連携方法など、実際に確認したい項目を整理しておくことが役立ちます。
①対応できる対象者 ②訪問・対応エリア ③具体的なサービス内容 ④受け入れ・相談の条件 ⑤連絡先 ⑥情報の更新日。
※各項目は事業所の実態に基づき、誤解を招かない表現で記載します。
公的な連携体制と、個別事業所の周知活動を混同しない
東京都が公表した「連携を担う拠点」や「積極的役割を担う医療機関」は、在宅療養体制を支える公的な枠組みです。Motherのような地域連携営業支援は、その枠組みの指定や行政の調整機能を代替するものではありません。
一方で、個々の事業所が地域の支援者に情報を届け、理解のきっかけをつくることは、別の実務として意味があります。役割の違いを理解したうえで、訪問先の業務を妨げず、必要な情報を正確に伝える姿勢が大切です。
新規開設や地方展開では、地域の連携構造を把握する
新しい地域で訪問診療や訪問看護などを展開する場合、最初から既存の関係性があるとは限りません。まず自治体の公開情報や相談支援窓口、医療機関・介護事業所の分布を把握し、対象となる地域へ十分な訪問活動を行う必要があります。
大企業の地方展開や新規開設で、現地の地域連携営業を必要な地域・期間に応じて行う仕組みとして、地方展開・新規開設の地域連携営業BPO「THRIVE」もご案内しています。
まとめ|地域の仕組みを知り、訪問を重ねて伝える
東京都の一覧更新は、在宅療養を支える地域の連携拠点と医療機関の役割を確認する機会になります。ただし、指定医療機関ごとに実施する取り組みは異なり、一覧だけで個別の対応内容まで判断することはできません。
地域連携営業では、まず公的情報で地域の構造を把握し、十分な訪問件数を確保して正確な情報を届けることが出発点です。訪問を重ねて得られた反応をもとに、伝え方を磨く。数は質の元。この基本は、在宅医療の連携が広がる時代にも変わりません。
・東京都保健医療局「在宅療養に必要な連携を担う拠点及び在宅療養において積極的役割を担う医療機関一覧」(2026年9月30日更新)
・東京都保健医療局「在宅医療・介護連携に関する相談支援窓口一覧について」(2026年4月1日更新)
・厚生労働省「在宅医療に必要な連携を担う拠点の整備・運用に関するガイドブック」
※2026年10月10日号。東京都の一覧の基準日は2026年9月30日です。地域連携営業への応用は編集部の考察です。
よくある質問
東京都の「在宅療養に必要な連携を担う拠点」とは何ですか?
地域の医療・介護・障がい福祉の関係者が連携できるよう、課題の把握や関係機関の調整、情報共有、研修などに取り組むための拠点です。東京都では区市町村を位置付けています。
指定された医療機関は、24時間対応などすべての役割を担うのですか?
必ずしもそうではありません。東京都は、指定医療機関が列挙された取り組みをすべて実施しているわけではないと注意を促しています。個別の対応内容は確認が必要です。
公的な医療機関一覧があれば、地域への訪問営業は不要ですか?
一覧は地域の連携体制を知る資料です。一方、個々の事業所の対応エリアや受け入れ条件などを理解してもらうには、地域の関係者へ情報を届ける活動も重要です。
Motherが「数は質の元」と考える理由は?
十分な訪問件数がなければ、地域への情報到達や現場の反応を蓄積する機会が限られるからです。まず件数を確保し、その上で活動の質を高めます。
