2026年10月1日、「医療情報化推進方針」が策定・適用
厚生労働省は2026年10月1日、「医療情報化推進方針」を策定しました。同方針は「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律」第11条の2第1項に基づくもので、同日から適用されています。厚生労働省の医療DXサイトには、方針の全体像、概要、本文などが公開されています。
方針の中心は、クラウド化や全国医療情報プラットフォームの構築を通じて、国がハブとなり医療等情報を全国的に連携・共有する基盤を整備することです。目指すのは、国民が質の高い医療等サービスを安定的・持続的に受けられる社会です。
2026年10月1日に方針が策定・適用されたことは公表済みの事実です。一方、方針に盛り込まれたすべての仕組みが同日に完成・全国稼働したという意味ではありません。実際の導入時期や利用可能な機能は、個別の公式案内で確認する必要があります。
医療DXは、医療機関の中だけの話ではない
診療に必要な情報を、必要な関係者が適切に確認できることは、医療機関間の連携だけでなく、在宅療養への移行や継続的な支援を考えるうえでも重要です。
訪問診療、訪問看護、居宅介護支援、地域包括支援センターなどが関わる場面では、本人の状態や支援方針を共有することが課題になります。医療情報化の基盤整備は、こうした情報連携の環境を改善する方向性を持っています。
ただし、医療情報を共有する仕組みと、地域の事業所の存在・特徴を知ってもらう仕組みは同じではありません。ここを混同しないことが大切です。
情報が「つながる」ことと、事業所が「知られる」ことは別
たとえば、地域のケアマネジャーが新たな訪問看護ステーションを探す場面を考えてみましょう。必要になるのは、医療情報だけではありません。そのステーションがどの地域を訪問できるのか、どのような利用者に対応しているのか、相談先はどこかといった事業所固有の情報も必要です。
全国的な情報共有基盤が整っても、個々の事業所の最新の受け入れ状況やサービスの特徴が、地域の支援者に自動的に理解されるとは限りません。地域の関係者が必要なときに思い出せるように、事業所の情報を平時から届けておく活動には独自の役割があります。
デジタルの整備と、人が地域へ出向く活動は両立する
医療DXによって情報整理や共有の効率が高まれば、職員が人と向き合う時間を確保しやすくなる可能性があります。しかし、効率化の成果や具体的な時間削減は、導入する仕組みや運用によって異なります。
地域連携営業でも、公開情報や事業所情報を整理する場面でデジタルを活用できます。一方、現場の担当者がどのような質問をするか、説明を聞いて何を理解したか、資料のどこに関心を示したかは、訪問による対話から得られる情報です。
デジタル化を進めることと、人が地域を訪問することを対立させる必要はありません。情報整理は効率よく、地域への周知は十分な活動量で。それぞれの役割を分けることが現実的です。
Motherの基本は「数は質の元」
株式会社メディケアプロモーションが提供するMotherは、介護・障がい福祉・訪問医療の事業者に代わり、地域のケアマネジャー、地域包括支援センター、相談支援事業所、病院の地域連携室などへ正確な情報を届ける地域連携営業支援です。
この活動で最初に確保すべきものは、十分な訪問件数です。訪問件数が不足していれば、事業所の情報を届ける機会も、地域の反応を知る機会も十分に生まれません。限られた接点だけで活動の質を論じても、その判断を支える経験が足りません。
「数は質の元」。まず訪問件数を確保し、地域での認知を広げる。その積み重ねの中で質問や反応を知り、情報を蓄積し、説明の仕方を磨く。この順番を大切にしています。
訪問先で会えなくても、資料を届ける意味がある
地域のケアマネジャーや相談支援専門員は、利用者対応や外出のため不在の場合もあります。Motherでは、短い立ち話で説明できる機会を大切にしながら、不在時には資料を投函するなど、事業所の情報を残す活動を行います。
その場で問い合わせが発生しなかったからといって、訪問の意味がなくなるわけではありません。必要なタイミングで資料を手に取ってもらい、事業所の存在を思い出してもらうための周知活動だからです。
訪問件数を土台に、担当者との接触状況、資料投函、質問内容などを整理すれば、次の活動の改善にもつながります。
医療DX時代のパンフレットには何を載せるべきか
情報共有の仕組みが整うほど、事業所から地域へ届ける情報にも正確さが求められます。抽象的な「連携を重視しています」という表現だけでなく、利用場面を想像できる具体的な情報を示すことが重要です。
訪問診療であれば対応エリア、診療対象、相談窓口。訪問看護であれば対応できるケア、訪問地域、相談方法。介護・障がい福祉であれば対象者、サービス内容、利用までの流れなど、支援者が必要とする項目を分かりやすく整理します。
①サービスの対象 ②対応エリア ③具体的な提供内容 ④相談・連絡窓口 ⑤受け入れに関する条件 ⑥情報の更新日。
※医療情報・個人情報の共有には適切な権限管理や法令遵守が必要です。営業用の資料に患者・利用者の個人情報を記載することを勧めるものではありません。
デジタルで記録できることと、現場でしか聞けないこと
事業所の住所や電話番号、サービス種別などは公開情報から確認できる場合があります。しかし、資料を受け取った担当者の関心や、説明した際の質問、地域での受け止め方は、訪問しなければ把握しにくい情報です。
Motherでは、まず十分な件数を訪問し、活動を通じて得られた反応を記録します。こうした情報は、時期・地域・訪問先の種類・件数などの条件を踏まえて読む必要があります。少数の訪問から地域全体の傾向を断定することは避けます。
医療DXが扱う情報と、地域連携営業で蓄積する現場情報は目的が異なります。それぞれを適切に活用することが重要です。
新規開設では、デジタル情報の整備と地域への周知を並行する
訪問診療や訪問看護などの新規開設では、Webサイトや各種届出情報の整備が必要になります。それと同時に、地域のケアマネジャーや医療機関に対して、開設時期、対応範囲、相談窓口などを知らせることも重要です。
全国で同じ情報システムを利用できたとしても、地域での認知は拠点ごとに積み重ねる必要があります。大企業の地方展開や新規開設で、現地の周知活動を必要な地域・期間に応じて実施する仕組みとして、地方展開・新規開設の地域連携営業BPO「THRIVE」もご案内しています。
まとめ|医療情報はつなぎ、事業所の存在は地域へ届ける
2026年10月1日に策定された医療情報化推進方針は、クラウド化や全国医療情報プラットフォームを通じ、医療等情報の連携・共有基盤を整える方向を示しました。
一方、地域の支援者に事業所の存在や特徴を知ってもらうためには、別の情報提供活動が必要です。Motherは、十分な訪問件数を確保して地域への周知を広げ、その活動の中で得た経験と反応を質の向上につなげることを大切にします。
数は質の元。医療DXが進む時代にも、人が地域を訪ね、正確な情報を届ける価値は残ります。
・厚生労働省「医療DXについて」(2026年10月1日更新、同日「医療情報化推進方針」策定・適用)
・同ページ掲載「医療情報化推進方針」「医療情報化推進方針の概要について」「2030年度までに予定している取組」
※本記事は2026年10月11日号として構成しました。制度・方針に関する記述と、Motherの地域連携営業への応用・考察を区別しています。
よくある質問
医療情報化推進方針はいつから適用されていますか?
厚生労働省によると、2026年10月1日に策定され、同日から適用されています。ただし、計画に含まれる個別の仕組みがすべて同日に稼働したという意味ではありません。
全国医療情報プラットフォームが整えば、地域連携営業は不要になりますか?
医療等情報の共有と、個別事業所のサービス内容・対応エリア・相談窓口を地域へ知らせる活動は目的が異なります。地域の支援者に正確な情報を届ける周知活動は引き続き重要です。
Motherは医療情報や患者情報を共有するサービスですか?
いいえ。Motherは事業所のサービス内容や特徴を地域の関係機関へ届ける地域連携営業支援です。患者・利用者の個人情報を扱う医療情報共有基盤とは役割が異なります。
「数は質の元」とはどういう意味ですか?
十分な訪問件数があって初めて、地域への周知や質問・反応の蓄積が進み、活動の質を磨くための土台ができます。まず件数を確保するというMotherの基本思想です。
