10月9日、介護保険事業状況報告の7月分が公表

厚生労働省は2026年10月9日、「介護保険事業状況報告(暫定)(令和8年7月分)」を掲載しました。公表ページには結果の概要、利用上の注意、全国集計表のほか、都道府県別・保険者別の統計表が用意されています。

主な項目は、第1号被保険者数、要介護(要支援)認定者数、居宅・地域密着型・施設サービスの受給者数、介護給付・予防給付の給付費などです。地域ごとの介護保険の状況を確認するための公的な基礎資料として活用できます。

資料を読む際の注意:
公表されたのは2026年7月分の暫定報告です。10月の利用実態を示すデータでも、確定年報でもありません。本稿は具体的な増減率を独自集計した記事ではなく、公表された表の種類と、地域連携営業に応用するときの考え方を解説します。

要介護認定者数とサービス受給者数は、意味が違う

要介護(要支援)認定者数は、介護保険の認定を受けた人の数を把握する指標です。一方、サービス受給者数は、一定の期間に介護保険サービスを利用した人についての指標です。両者は同一ではありません。

たとえば、認定を受けていてもその期間にサービスを利用していない人がいます。また、居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービスでは対象となるサービスの範囲も異なります。認定者数だけを見て「その地域では訪問看護の需要が何人ある」と断定することはできません。

「都道府県別」と「保険者別」を使い分ける

今回の公表資料には、都道府県別に加え、保険者別の表が並んでいます。広域の概要を見るには都道府県別、個別の市区町村などの状況を検討するには保険者別の情報が参考になります。

ただし、保険者の単位と実際の営業エリア、生活圏、事業所の対応地域が常に一致するわけではありません。行政区域の数字を、そのまま事業所からの訪問距離や利用者の生活圏に置き換えることも適切ではありません。

公的な数字認定・受給・給付の状況を確認
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訪問先を整理地域の関係機関と情報到達先を把握
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十分な訪問量周知を重ね、反応を蓄積する

統計は「地域の状況」を知る資料、訪問は「事業所を知ってもらう」活動

介護保険の月報からは、制度上の認定・利用・給付の状況が確認できます。一方、地域のケアマネジャーがある訪問介護事業所の特徴を知っているか、訪問看護ステーションの受け入れ条件を理解しているかは、この統計ではわかりません。

つまり、公的統計で地域の全体像を知ることと、個別の事業所について地域へ周知することは別の仕事です。数字で地域を把握しつつ、対面で正確な情報を届けることに意味があります。

Motherが第一に重視するのは、十分な訪問件数

株式会社メディケアプロモーションのMotherは、介護・障がい福祉・訪問医療の事業所に代わり、ケアマネジャー、地域包括支援センター、相談支援事業所、病院の地域連携室などへ情報を届ける地域連携営業支援です。

この活動では、まず十分な訪問件数を確保することが大前提です。訪問件数が不十分な段階では、地域への認知を広げる機会が足りません。質問や反応も十分に蓄積されず、活動の質を語る土台がありません。

「数は質の元」。一定の活動量を確保するからこそ、伝わり方や地域の違いを知ることができ、資料や説明の質を高められます。統計による情報整理は、この訪問活動を支える材料の一つです。

地域のケアマネジャーに、何を届けるべきか

地域の関係者にとって重要なのは、行政統計の数字そのものよりも、目の前の利用者に対して事業所が何を提供できるかという具体的な情報です。サービス対象、対応エリア、受け入れ条件、連絡先、相談方法などを、正しくわかりやすく伝える必要があります。

担当者と短く話せる機会は大切です。不在なら資料を投函するなど、情報を届ける活動を継続します。その場で紹介が生まれなくても、必要なときに思い出してもらうための周知として意味があります。

数字を読むときに、避けたい三つの早合点

一つ目は、認定者数の多さを、特定サービスの市場規模と同一視すること。認定と利用は異なり、サービスの種類によっても対象が違います。

二つ目は、都道府県単位の傾向を、市区町村や町丁目に当てはめること。同じ都道府県でも地域事情は異なります。比較する単位をそろえる必要があります。

三つ目は、公開統計の変化から、自社の周知活動の成果を直接推定すること。介護保険の月報はMotherの訪問効果を測定するためのデータではありません。営業活動を振り返るなら、実際の訪問件数や資料投函、担当者接触などを分けて記録します。

地域連携営業での活用順序:
①最新の公的統計を確認する → ②対象地域・訪問先を整理する → ③十分な訪問件数を確保する → ④質問・反応・接触状況を記録する → ⑤条件をそろえて活動を改善する。

「結果を急ぐ」より、地域に情報が届く状態をつくる

介護保険の公的データは地域の介護サービス提供体制を考える際に役立ちます。しかし、個別の利用者紹介や問い合わせがいつ生まれるかは、統計から予測できません。地域連携営業も、短期の反響だけで判断しない視点が必要です。

まず適切な訪問先に十分な件数を訪問し、必要な情報を正確に伝えます。地域の支援者がその事業所を必要とする場面は、人によって異なります。周知の積み重ねは、将来思い出してもらうための準備でもあります。

新規開設や複数拠点の展開にも、統計と訪問の両方が必要

新規開設を検討するときには、介護保険の月報や自治体の公表資料を活用し、対象地域の大まかな状況を把握できます。ただし、実際にどの居宅介護支援事業所や病院へ情報を届けるべきかは、提供するサービスや営業エリアに応じた整理が必要です。

大企業の地方展開や新規開設で現地の周知活動を行う仕組みとして、地方展開・新規開設の地域連携営業BPO「THRIVE」もご案内しています。

まとめ|公的統計で地域を知り、十分な訪問件数で地域に届ける

2026年10月9日に公表された介護保険事業状況報告(7月分・暫定)は、認定者数やサービス受給者数、給付費などを地域別に確認できる資料です。意味の異なる指標を混同せず、集計単位を確認して活用することが大切です。

Motherの地域連携営業は、統計だけで完結しません。まず十分な訪問件数を確保し、地域へ情報を届けること。その上で経験や反応を蓄積し、質を高める。「数は質の元」という基本姿勢を大切にします。

参考資料・公表時期
・厚生労働省「介護保険事業状況報告(暫定)(令和8年7月分)」(2026年10月9日掲載)
・厚生労働省「介護・高齢者福祉分野のトピックス」(掲載日確認)
※2026年10月12日号。公的統計に関する事実と、地域連携営業への応用・考察を区別しています。

よくある質問

2026年10月に公表された月報は、何月分のデータですか?

10月9日に公表されたのは令和8年7月分の暫定報告です。公表月と対象月は異なります。

要介護認定者数は、介護サービス利用者数と同じですか?

同じではありません。認定を受けた人数と、一定期間に介護保険サービスを利用した人数は異なる指標です。

市区町村ごとの状況は確認できますか?

公表ページには保険者別の統計表があります。ただし、保険者単位と営業エリアが常に一致するわけではありません。

Motherではデータと訪問件数のどちらを重視しますか?

地域の理解に公的データを活用しながら、営業活動では十分な訪問件数を確保することを大前提とします。「数は質の元」であり、訪問による接点の蓄積が質の改善につながります。

編集担当:Mona|株式会社メディケアプロモーション

介護・障がい福祉・訪問医療の地域連携について、公表資料と現場視点を組み合わせて発信しています。