訪問看護の「情報連携」が評価される時代へ

令和8年度診療報酬改定では、訪問看護ステーションが関係職種と共有した情報を活用し、訪問看護を計画的に管理することを評価する「訪問看護医療情報連携加算」が新設されました。

在宅療養では、訪問看護だけで利用者を支えるわけではありません。主治医、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、ケアマネジャー、相談支援専門員など、複数の専門職が関わります。

制度上も、訪問看護の役割は「看護を提供すること」だけではなく、「地域の専門職と情報をつなぐこと」へ広がっています。

地域の支援者が知りたいのは「連携しやすいか」

訪問看護ステーションの広報では、「24時間対応」「精神科対応」「リハビリ対応」といったサービス情報が中心になりがちです。もちろん、それらは重要です。

しかし、ケアマネジャー、MSW、相談支援専門員が実際に紹介先を検討するときには、「何ができるか」だけでなく、「一緒に支援しやすいか」も大きな判断材料になります。

状態変化への対応変化があったとき、誰に・どのタイミングで情報を返してくれるのか。
主治医との連携医療情報をどのように共有し、必要時にどう動くのか。
ケアマネとの連携生活面の変化を含め、ケアプランにつながる情報を返せるか。
相談支援との連携障がい福祉サービスを含めた支援チームと情報共有できるか。

「何ができるか」+「どう連携するか」

サービスの特徴24時間・精神科・看取り・リハビリ等
連携の特徴報告・相談・情報共有・他職種との動き方
紹介時の安心「このステーションなら一緒に支援できる」

ホームページに載っている情報だけでは足りない

地域の支援者が欲しい情報は、必ずしもホームページやパンフレットに載っている情報だけではありません。

「最近どんなケースを受け入れているのか」「難しいケースではどのように対応するのか」「医師や他職種への報告はどの程度行っているのか」など、日々変化する実務的な情報が紹介判断に役立ちます。

公表されている情報では分からない「今のステーションの姿」を地域へ伝えること。それが訪問看護の地域広報では重要です。

地域広報は「売り込み」ではなく情報提供

ケアマネジャーやMSW、相談支援専門員への訪問を「営業」と呼ぶと、売り込みのイメージを持たれることがあります。

しかし、本来の目的は「利用者を紹介してください」とお願いすることではありません。

必要な利用者が現れたときに、「あのステーションなら対応できるかもしれない」と思い出してもらえるよう、正しい情報を地域へ届けておくことです。

Motherが届けるべき情報

Motherの役割も、単にパンフレットを配ることではありません。事業所や施設のサイトに掲載されている情報を読み上げるだけでもありません。

ケアマネジャー、MSW、相談支援専門員が知りたいのは、現在の受入状況、最近対応しているケース、スタッフ体制の変化、得意な支援、連携の方法など、紹介を判断するときに役立つ情報です。

「公表情報」と「現場が必要としている情報」の間を埋めること。そこに地域連携支援の価値があります。

まとめ|訪問看護の価値を「連携」まで含めて伝える

訪問看護医療情報連携加算の新設は、在宅医療において情報共有と多職種連携の重要性がさらに高まっていることを示しています。

これからの訪問看護の広報では、サービス内容だけではなく、「誰と、どのように連携できるのか」まで地域へ伝える必要があります。

何ができるか。そして、一緒に支援しやすいか。この両方が、地域から選ばれる訪問看護ステーションの情報になります。
参考資料・出典

令和8年度診療報酬改定に関する厚生労働省の公表資料等をもとに編集しています。

※2026年8月18日時点。地域連携・営業に関する考察は株式会社メディケアプロモーションの実務経験をもとにしています。

編集担当:Mona(株式会社メディケアプロモーション)

介護・障がい福祉・訪問医療における営業、地域連携、広報の視点から、公表資料と現場実務をつなぐ情報を発信しています。