かかりつけ医機能の報告内容が「ナビイ」で検索可能に
厚生労働省は2026年9月25日、かかりつけ医機能報告制度に基づく医療機関の報告内容が、医療情報ネット(ナビイ)に掲載されていることを公表しました。
かかりつけ医機能報告制度は2025年4月から施行されており、地域で必要とされるかかりつけ医機能の充実・強化と、国民が医療機関を選ぶための情報提供を目的としています。制度施行後初となる報告内容について一定程度の報告が積み上がったことから、厚生労働省はナビイの活用を案内しています。
新しい制度が始まったというニュースではありません。制度自体は2025年4月から施行されています。今回の新しい動きは、医療機関が報告した「かかりつけ医機能」を、ナビイ上で検索条件として利用できるようになったことです。
在宅医療・入退院支援・介護連携まで検索できる
ナビイの「かかりつけ医機能」検索では、通常の診療時間外の診療、入退院時の支援、在宅医療を提供する体制、介護サービス等の事業者と連携して医療を提供する体制など、地域連携に関係する項目を確認できます。
在宅医療では、訪問診療の実施、在宅患者に対する連絡体制、往診体制、訪問看護体制などが検索項目として表示されています。入退院支援では、地域の入退院支援ルールや地域連携クリティカルパスへの参加なども確認できます。
「訪問診療をしています」だけでは差が伝わりにくくなる
これまで地域連携の訪問では、「訪問診療に対応しています」「24時間相談できます」「介護事業者と連携しています」といった基本機能を伝えることにも意味がありました。
しかし、こうした情報が公的な検索サイトで確認しやすくなると、パンフレットや営業訪問で公開情報をそのまま繰り返すだけでは、相手にとって新しい情報になりにくくなります。
今後は、公開情報を前提にして、その医療機関が実際にどのような患者を相談できるのか、地域のどの機関とどのように連携しているのか、問い合わせ時に何を伝えればよいのかなど、実務に近い情報を整理する必要があります。
ケアマネ・MSWが知りたいのは「検索後の情報」
ケアマネジャーや病院のMSWがナビイで医療機関を探せるようになっても、実際のケースを相談する段階では、検索項目だけでは判断できないことがあります。
- 現在、新規の訪問診療を相談できる地域はどこか
- どのような疾患・状態の患者を相談しやすいか
- 退院前カンファレンスや入退院支援にどう対応しているか
- 訪問看護・薬局・介護事業者との連携方法はどうなっているか
- 夜間・休日に相談が必要になった場合の連絡方法は何か
- 問い合わせ時に必要な情報や窓口はどこか
こうした情報は、制度上の「機能の有無」よりも、実際の地域連携で重要になることがあります。
Motherの役割は「公開情報を運ぶこと」から一段先へ
株式会社メディケアプロモーションのMotherは、介護・障がい福祉・訪問医療の事業者に代わり、ケアマネジャー、病院のMSW・PSW、相談支援専門員などへクライアントの情報を届ける地域連携・広報PR支援です。
Motherは患者・利用者の紹介や仲介を行うサービスではありません。地域の支援者へクライアントの情報を正確に届け、必要なときにクライアントへ直接問い合わせてもらえる認知と接点をつくります。
ナビイのような公的情報基盤が充実するほど、Motherが届けるべきなのは「ホームページや公的サイトを見れば分かる情報」だけではなくなります。
公開情報に載りにくい「現場情報」を整理する
たとえば、同じ「訪問診療あり」の医療機関でも、実際の受入状況や地域との関わり方は同じではありません。
「最近は施設からの相談にも対応している」「このエリアなら比較的相談しやすい」「退院直後のケースではこの情報を先に共有してほしい」といった運用上の情報は、公的データだけでは把握しにくい部分です。
この役割を分けて考えると、デジタル化が進んでも訪問による地域連携の意味は残ります。
訪問先からの質問も一次情報になる
ナビイで検索できる情報が増えたあと、ケアマネジャーやMSWが医療機関について何を質問するようになるかも重要です。
「ナビイには訪問診療ありと書いてあるが、この地域まで来てもらえるのか」「夜間対応は具体的にどうなるのか」といった質問が増えるのであれば、それは公的情報と現場が必要とする情報の間にあるギャップです。
訪問時期、地域、相手の職種、質問内容を記録し、一定数を集計すれば、Mother独自の一次情報として営業資料やクライアントへのフィードバックに活用できます。
AI・DXが進むほど「情報の中身」が重要になる
医療・介護分野では、AIによる記録支援や情報整理などのDXが進んでいます。検索・比較できる情報が増えることも、この流れの一つです。
AIは公開情報や訪問記録を整理することはできますが、現場で「何を聞かれたのか」「どこで認識のズレがあったのか」という元情報そのものは、地域との接点から生まれます。
デジタル化が進むほど、一次情報の質が重要になるという見方もできます。
地方展開では「検索される情報」と「現地で伝える情報」を揃える
複数地域へ在宅医療事業を展開する法人では、ナビイ、公式サイト、パンフレット、現地スタッフの説明内容が食い違わないようにする必要があります。
新規開設地域では、公的情報に掲載される機能だけでなく、現地のケアマネジャーや病院が実際に必要としている情報を確認しながら、地域連携を立ち上げることが重要です。
株式会社メディケアプロモーションでは、地方都市への進出・新規開設時に不足しやすい現地の地域連携営業リソースを補うBPOとして「THRIVE」も展開しています。
地方展開・新規開設の地域連携営業BPO「THRIVE」について詳しく見る
まとめ|情報が公開されるほど、地域連携営業は「その先」を伝える
かかりつけ医機能報告制度に基づく医療機関情報が、医療情報ネット(ナビイ)で検索できるようになりました。
在宅医療、入退院支援、時間外対応、介護サービスとの連携などが公開情報として確認しやすくなることは、患者や地域の支援者にとって大きな変化です。
だからこそ地域連携営業では、公開情報を届けるだけでなく、「実際にはどう相談できるのか」「地域では何を知りたがっているのか」まで伝える。公的データと現場の一次情報をつなぐことが、これからの地域連携の役割になります。
よくある質問
かかりつけ医機能報告制度は2026年9月に始まったのですか?
いいえ。制度は2025年4月から施行されています。2026年9月25日の厚生労働省発表は、制度施行後初の報告内容が医療情報ネット(ナビイ)に掲載され、かかりつけ医機能を検索条件として医療機関を探せるようになったことについての案内です。
ナビイでは在宅医療について何を確認できますか?
訪問診療の実施、在宅患者に対する連絡・往診・訪問看護体制など、かかりつけ医機能に関連する項目を検索できます。入退院支援や介護サービス事業者との連携に関する項目もあります。
Motherは患者を紹介するサービスですか?
いいえ。Motherは紹介業・仲介業ではありません。ケアマネジャー、病院、相談支援事業所等へクライアントの情報を届け、認知と地域連携を支援するサービスです。
- 厚生労働省「かかりつけ医機能に関する情報の医療情報ネット(ナビイ)での提供について」2026年9月25日
- 厚生労働省「かかりつけ医機能報告制度」
- 厚生労働省「医療情報ネット(ナビイ) かかりつけ医機能関連の内容で医療機関を探す」
※2026年9月27日時点の公開情報をもとに編集しています。
