9月28日、就労系サービスの個別議論が始まった

厚生労働省は2026年9月28日、第64回「障害福祉報酬改定検討チーム」を開催しました。議題は「令和9年度障害福祉報酬改定に向けて(就労系サービス)」です。

今回の資料は、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、就労定着支援、就労選択支援など、障害のある人の「働く」を支えるサービスについて、2027年度改定に向けた報酬・基準の論点を整理するものです。

2026年9月28日時点では検討段階です。
検討チームで示された論点・方向性は、2027年度の最終的な報酬・基準として決定したものではありません。本記事では、厚生労働省が公表した資料上の事実と、株式会社メディケアプロモーションとしての地域連携上の考察を分けて記載します。

就労支援は「事業所の中」だけで完結しない

就労系障害福祉サービスは、利用者が事業所内で訓練や作業をするだけの仕組みではありません。相談支援専門員、医療機関、学校、ハローワーク、企業、家族など、複数の関係者との連携によって利用者の選択肢がつくられます。

だからこそ制度改定の動向は、事業所運営だけでなく地域連携にも関係します。制度が変わったとき、「報酬が変わりました」と伝えるだけでは、相談支援専門員が具体的な利用者をイメージすることは難しいからです。

制度情報報酬・基準の議論
→
事業所情報実際にできる支援
→
地域連携相談できる人を具体化

地域連携で必要なのは「対象者像」の具体化

就労支援事業所のパンフレットには、定員、作業内容、送迎、工賃、就職実績などが掲載されます。しかし相談支援専門員がケースを考えるときには、それだけでは足りないことがあります。

  • どのような障害特性・状態の人を相談しやすいのか
  • 週何日、何時間程度から利用を相談できるのか
  • 通所が安定しない人への支援はどう考えているのか
  • 一般就労を希望する人にどのような支援ができるのか
  • 医療機関や相談支援事業所とはどのように情報共有するのか
  • 見学・体験・相談の入口はどうなっているのか

制度名ではなく「どんな人の、どんな困りごとに対応できるか」まで伝えることで、地域の支援者は事業所の役割を理解しやすくなります。

Motherは「紹介」ではなく、地域に理解をつくる

株式会社メディケアプロモーションのMotherは、介護・障がい福祉・訪問医療の事業者に代わり、相談支援専門員、ケアマネジャー、病院のMSW・PSWなどへクライアントの情報を届ける地域連携・広報PR支援です。

Motherは利用者・患者の紹介業・仲介業ではありません。地域の支援者にクライアントのサービス内容や特徴を正確に知ってもらい、必要なときにクライアントへ直接問い合わせてもらえる認知と接点をつくります。

就労系サービスでは特に、「B型です」「就労移行です」というサービス種別だけではなく、事業所ごとの支援の違いを丁寧に伝える必要があります。

相談支援専門員から出る質問を一次情報にする

制度改定の議論が進む時期は、地域の支援者が何を気にしているかを知る機会でもあります。

Motherの訪問で「就労選択支援との関係はどうなるのか」「短時間から通えるのか」「精神障害のある人への支援体制はどうか」といった質問が出た場合、それは単なる質問ではなく、地域が必要としている情報です。

一次情報にする条件:
訪問時期、地域、訪問先種別、相手の職種、質問・発言内容を記録します。1件の発言を全国一般論にせず、一定数を集めて地域・職種ごとの傾向として分析することが重要です。

「制度の説明」より「現場の疑問」を記事にする

厚生労働省の資料を要約するだけなら、制度解説サイトでもできます。株式会社メディケアプロモーションが持てる独自性は、制度の議論が始まったとき、実際の相談支援専門員が何を質問したかを追えることです。

たとえば改定議論の前後で質問内容が変わったか、地域によって就労支援に求められる条件が違うかを記録できれば、Mother独自の一次情報になります。

AI・DXは記録の負担を減らし、現場情報を残すために使う

2026年9月28日には、介護ソフト「ほのぼの」シリーズを提供するエヌ・デーソフトウェアと、スマートAIグラス「NASGlass」を手がけるBSCodeが、介護現場の記録支援に向けた協業を開始したことも公表されました。

狙いは、ケアの手を止めずに記録を残すことです。これはMotherの活動記録にも通じます。AIや音声入力の価値は、単に文章を自動生成することではなく、現場で聞いた重要な情報を失わず残すことにあります。

TAIGA等の記録でも、訪問後に思い出して「反応良好」と入力するより、相手の言葉や質問を具体的に残せる仕組みの方が、後の分析価値は高くなります。

訪問医療でも「制度の細部」が現場運用を変える

在宅医療・訪問看護では、厚生労働省が9月25日に2026年度診療報酬改定の「疑義解釈資料(その13)」を発出しました。地方厚生局でも同資料が公開されています。

包括型訪問看護療養費など、制度の細かな運用解釈は事業所経営や連携先との役割分担に影響します。地域連携で制度に触れる場合は、概要だけで断定せず、最新の通知・疑義解釈まで確認する姿勢が必要です。

地方展開では「制度は共通、地域のニーズは別」と考える

就労系サービスの制度は全国共通でも、地域の企業数、公共交通、相談支援体制、精神科医療との連携、利用者が希望する働き方などは地域によって異なります。

複数地域へ展開する法人ほど、本部の共通資料に加えて、現地で「どんな相談が多いのか」「何が不足しているのか」を確認する必要があります。

株式会社メディケアプロモーションでは、地方都市への進出・新規開設時に不足しやすい現地の地域連携営業リソースを補うBPOとして「THRIVE」も展開しています。

地方展開・新規開設の地域連携営業BPO「THRIVE」について詳しく見る

まとめ|改定情報を「地域が知りたい情報」へ変換する

2027年度障害福祉報酬改定に向け、9月28日から就労系サービスの個別議論が始まりました。

現時点では検討段階であり、未決定の内容を営業材料として断定するべきではありません。一方で、制度議論をきっかけに地域の相談支援専門員が何を気にしているのかを確認することはできます。

制度資料を読む。事業所として伝えるべき情報を整理する。地域を訪問し、実際の質問を聞く。その声を一次情報として残す。この循環が、障害福祉における地域連携営業の質を高めます。

よくある質問

2027年度の就労系サービスの報酬改定内容は決まりましたか?

いいえ。2026年9月28日の第64回検討チームでは、2027年度改定に向けた就労系サービスの報酬・基準について議論された段階です。最終的な内容は今後の議論・手続きを確認する必要があります。

就労支援事業所の地域連携では何を伝えるべきですか?

サービス種別や定員だけでなく、どのような人を相談しやすいか、利用開始までの流れ、通所条件、支援内容、医療・相談支援との連携方法など、具体的なケースをイメージできる情報が重要です。

Motherは利用者を紹介するサービスですか?

いいえ。Motherは紹介業・仲介業ではありません。相談支援専門員、医療機関等へクライアントの情報を届け、認知と地域連携を支援するサービスです。

参考資料・出典
  • 厚生労働省「第64回 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」2026年9月28日
  • 厚生労働省「就労系サービスに係る報酬・基準について」2026年9月28日
  • 四国厚生支局「令和8年度 診療報酬改定に伴う関連資料等について」疑義解釈資料(その13)2026年9月25日
  • エヌ・デーソフトウェア株式会社「スマートAIグラス『NASGlass』のBSCodeと連携に向けた協業を開始」2026年9月28日

※2026年9月28日時点の公開情報をもとに編集しています。障害福祉報酬改定の内容は検討段階であり、最終決定事項ではありません。

株式会社メディケアプロモーション編集部

介護・障がい福祉・訪問医療の営業支援現場で得た知見をもとに、地域連携、営業、広報、AI活用に関する情報を発信しています。

編集担当:Mona