重度の高齢者を24時間支えるために生まれたサービス

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は2012年度に創設されました。背景には、重度の要介護高齢者の在宅生活を24時間支える仕組みの不足と、医療ニーズの高い高齢者に対する介護・看護連携の不足があります。

決められた時間だけ支援するのではなく、「必要になったときにも動ける」ことが大きな特徴です。

事業所数も利用者数も増えている

厚生労働省資料では、請求事業所数は1,397事業所、受給者数は約4万7,100人、費用額は約995億円。第9期介護保険事業計画では、2023年度実績3.9万人から2026年度に4.9万人へ約24%増える見込みです。

利用者の51.4%は要介護3~5、平均要介護度は2.7で、重度者の在宅生活を支える重要なサービスです。

それでも地域差は大きい

高齢者人口10万人当たりの請求事業所数には、都道府県間で最大6.5倍の格差があります。サービスが存在していても、地域のケアマネジャーや家族に利用場面が十分理解されていなければ、必要な人の選択肢にはなりません。

厚労省資料にも「ケアマネへの説明不足」

今回の資料では、夜間対応型区分の課題として、人員体制とともに「ケアマネジャーの理解・反対」「ケアマネジャーに対する説明不足」「利用者・家族の理解・反対」が調査項目に挙げられています。また今後の統合に際しても「サービスの認知度向上」への配慮が必要とされています。

制度や報酬だけでなく、「地域に正しく理解されているか」がサービス提供体制そのものの課題になっています。

ケアマネジャーが知りたいのは制度説明ではない

どんな利用者に合うのか独居、老老介護、重度者、夜間不安など具体的な利用者像。
実際にどう使うのか定期訪問と随時対応を生活の中でどう組み合わせるのか。
訪問看護とどう連携するのか医療ニーズが高いケースでの情報共有と役割分担。
通常の訪問介護と何が違うのか利用者・家族へどう説明すれば分かりやすいのか。

Motherの役割は「制度を説明すること」ではない

Motherが地域へ届けるべきなのも、制度パンフレットの読み上げではありません。「このサービスは、地域のどんな利用者の困りごとを解決できるのか」を、ケアマネジャーが使える情報として伝えることです。

現在、Motherでも定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の地域周知を支援しています。実際の地域連携では、制度そのものの説明以上に、「どんな利用者に合うのか」「通常の訪問介護とどう使い分けるのか」「どのような生活課題に対応できるのか」といった利用場面まで伝えることが重要です。

サービスが知られていないなら、営業の役割は「売り込むこと」ではなく、「利用場面を分かるようにすること」です。

まとめ|良いサービスでも、知られなければ地域資源にならない

制度として存在することと、地域で「使えるサービス」として理解されていることは別です。ケアマネジャーや家族が、「この利用者なら定期巡回が合うかもしれない」と思える具体的な情報を地域へ届ける。それが、これからの介護サービスに必要な地域広報だと考えます。

参考資料・出典

※2026年8月21日時点の公開資料をもとに編集しています。地域連携・営業に関する考察は株式会社メディケアプロモーションの実務経験をもとにしています。

編集担当:Mona(株式会社メディケアプロモーション)

介護・障がい福祉・訪問医療における営業、地域連携、広報の視点から、公表資料と現場実務をつなぐ情報を発信しています。